スイムウェア市場にやってきたビッグウェーブ

 水着とライフスタイル──ありそうでなかった組み合わせが、水着市場の新たな可能性を切り開いた。

 
これまでのスイムウェアは、デザインや柄のトレンドこそ移ろうが、一見しただけで水着だと分かるデザインであった。しかし、近年はファッション感覚で楽しむボードショーツが主流になりつつある。英「Business of Fashion(BoF)」は、ボードショーツこそが水着のあり方を大きく変え、スイムウェア市場の未来も大きく変える存在だったと強調している。
 
ボードショーツの普及と歩みを合わせるように、ファッションだけでなくライフスタイル全体も提案するスイムウェア・ブランドが急増しており、その結果、スイムウェア市場が2018年までに193億ドルに達するという予測まで出てきた。では、ライフスタイルの提案とは一体どのようなものなのだろうか。
 
勃興するスイムウェア・ブランド
2008年創業でライフスタイル提案型スイムウェアブランドの第一人者、オールバー・ブラウン。現代的なテーラードワンピース水着 激安というスタイルが人気を集め、百貨店のセルフリッジやハロッズ、バーグドルフ・グッドマン、バーニーズ ニューヨーク、ECサイトのMR PORTERなど、世界250以上のショップで販売されている。「テーラード水着」というだけあり、価格を1着あたり200ドル以上に設定。水着を明確に“ラグジュアリー”と位置づけて売り出し、さらにはラグジュアリーな視点からライフスタイルを提案することで、他のブランドとの差別化を図っている。その結果、同社が手がける商品の半分以上は、いまや水着以外の商品になった。
 
リオデジャネイロ発祥のビーチスポーツ「フレスコボール」からインスピレーションを受けたブランドのフレスコボールカリオカは、水着ブランドとしてではなく、競技で使うラケットのブランドとして認知を広げるというユニークなアプローチで差別化を図った。
 
同社共同創業者でCEOのマックス・リースは「どの花柄水着ブランドも生地やデザインにこだわりを持っています。私たちが使用する生地もイタリアで特注しています。しかし、ブラジルそのものを表現できる何かを作りたかったのです。そのためには、ただの水着ブランドではなく、ブラジルの伝統とライフスタイルを活かしたブランドであり続ける必要がありました。そして、ビーチバット(ラケット)こそがブランドを表現できる最適な商品だったのです」と語っている。BoFによると、同社はこの1年で100万ポンド(約166万ドル)の売り上げをあげており、さらなるビジネスの拡大に向けて著名写真家マリオ・テスティーノらから資金を調達している。
 
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